【からふるわーくす】PM編漫画11話「AIに作らせました!」

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天満川鈴 WRITTEN BY 天満川鈴
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本編

業務メモ

※作者の独学用です。参考程度にご覧ください。

漫画

AI活用による要件定義とスコープ管理のまとめ。実務チェックリストと「AIは要件を増やす。PMは要件を減らす。」というポイントを掲載

PMによる要求の優先順位付けとスコープ管理を説明する図解。今回作るものと作らないものを整理し、関係者と合意する流れを紹介

要件定義における生成AIの得意分野と苦手分野を比較した図解。情報整理は得意だが、優先順位付けや判断には人間の関与が必要

生成AIを活用した要件定義の流れを示す図解。クライアントの要望からAIによる要件候補の整理、PMによる確認、要件定義までを説明

テキスト

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テーマ

要件定義・スコープ管理(AI活用編)

実務ポイント

  • AIが作るのは「要件定義書」ではなく「要件候補集」
    生成AI(ChatGPTやGeminiなど)に要件定義をさせると、一見すると非常にフォーマットの整った、完璧に見えるドキュメントが出力される。しかし、それはユーザーの要求を「全肯定して綺麗に並べ替えただけ」であることが多い。
  • AIは「情報整理」が得意で「優先順位付け」が苦手
    AIは、トレードオフ(あっちを立てれば、こっちが立たず)の関係にある矛盾した要求(例:会員登録不要 × 完璧な購入履歴管理)であっても、そのまま同一ドキュメント内に共存させてしまう。
  • PMの真の仕事は「要求を捨てる」判断を行うこと
    プロジェクトを成功に導くために本当に重要なのは、「何を作るか」よりも「何を作らないか(スコープの境界線)」を引くことである。
  • AI成果物は「完成品」ではなく「議論の出発点」として使う
    クライアントがAIで作成した資料を持ってきた場合、それを否定するのではなく、人間の頭の中の引き出しを網羅的に開けてくれた「最高の叩き台」として扱い、そこから人間(PM)がファシリテーションして優先順位を絞り込んでいくアプローチが最も効果的である。

一言

AIは要件を増やす。PMは要件を減らす。

模擬問題にチャレンジ!

※作者の独学用です。参考程度にご覧ください。

問題

あなたが携わったプロジェクトにおいて、ステークホルダから多数の要求が提示され、そのすべてを実現することが、納期、予算、品質、要員などの制約から困難となった事例について、次の問いに従って論述してください。

設問ア

あなたが携わったプロジェクトの概要、プロジェクトの目標、ステークホルダから提示された要求、及びその要求をすべて実現することが困難であると判断した理由について述べてください。

設問イ

設問アで述べた状況について、あなたは要求をどのように整理・分析し、優先順位を決定しましたか。

また、プロジェクトのスコープをどのように定め、ステークホルダとの合意形成を行ったか、工夫した点を含めて具体的に述べてください。

設問ウ

設問イで述べた対応の結果をどのように評価していますか。

また、その評価を踏まえて、今後同様のプロジェクトにおいて改善したい点について具体的に述べてください。

回答例

回答例を見る

設問ア

私は、ある中小企業のWebサイトリニューアルプロジェクトで、プロジェクトマネージャを担当した。
このプロジェクトの目的は、既存サイトの情報を整理するとともに、利用者が必要な情報へアクセスしやすいサイトへ改善し、問い合わせにつなげることであった。
要件定義の初期段階で、顧客から生成AIを利用して作成した要求事項の一覧が提示された。そこには、デザインの刷新、コンテンツ管理機能、問い合わせ機能、会員向け機能、アクセス解析、自動更新など、多数の要求が含まれていた。
しかし、要求には優先順位が設定されておらず、一部には相互に両立しにくいものも含まれていた。また、すべてを実現すると、当初予定していた予算、納期及び開発要員では対応できない可能性が高かった。
そこで私は、生成AIによって作成された資料を完成した要件定義書として扱うのではなく、顧客の要求を網羅的に洗い出した「要件候補」と位置付け、要求の整理とスコープの決定を行う必要があると判断した。

設問イ

私はまず、提示された要求を目的や機能ごとに分類し、それぞれがプロジェクトの目的達成にどの程度寄与するかを整理した。
そのうえで、顧客との打合せを行い、各要求について、利用者にとっての価値、実現に必要な費用と期間、技術的な実現可能性、他の要求との関係を確認した。
特に、要求同士がトレードオフの関係にある場合には、両方をそのまま採用するのではなく、それぞれを実現した場合の利点と影響を顧客に説明した。
そして、プロジェクトの目的達成に不可欠であり、今回の予算と納期の範囲で実現すべきものを「今回実施する要求」とし、重要ではあるものの直ちに必要ではないものについては「今回は実施しない要求」として整理した。後者については、要求そのものを否定するのではなく、将来の追加開発で再検討できるよう記録した。
また、スコープを決定する際には、単に機能の一覧を提示するのではなく、「今回何を作るのか」と同時に「今回何を作らないのか」を明確にした。
整理した内容を顧客と確認し、今回のプロジェクトで実現する範囲について合意を得た後、プロジェクトメンバにも共有した。
これにより、生成AIによる網羅的な要求整理という利点を活用しながら、優先順位付けとスコープ決定については、プロジェクトマネージャとして顧客との合意形成に基づいて判断した。

設問ウ

要求を整理し、スコープ内とスコープ外を明確にしたことで、プロジェクトメンバが今回実現すべき内容に集中できるようになった。
また、顧客との間でも「今回実現するもの」と「将来検討するもの」の認識を共有したことで、開発途中での要求追加や認識のずれを抑えることができた。このため、当初の目的を維持しながら、予定した範囲内でプロジェクトを進めることができたと評価している。
一方、要求の整理には想定以上の時間を要した。生成AIによって短時間で多数の要求候補を作成できても、それらの優先順位や相互関係まで適切に決定できるとは限らないためである。
今後、同様のプロジェクトでは、生成AIを利用する段階から、プロジェクトの目的、予算、納期などの前提条件を明確にするとともに、AIの出力をそのまま要件として採用しないことを関係者と共有する。
そのうえで、生成AIを要求の洗い出しや情報整理の支援に活用し、人間がステークホルダとの対話を通じて優先順位付けとスコープ決定を行う。

AIは要件を増やす。PMは要件を減らす。

生成AIとプロジェクトマネージャの役割をこのように分けることで、AIの利点を活用しながら、より効率的な要件定義とスコープ管理につなげたい。

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天満川 鈴のプロフィール画像
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天満川 鈴

未経験からWEB業界に入り、現在はWEBディレクターとして実務に従事。要件整理・導線設計・コンテンツ構成などを学びながら、日々改善を重ねています。AIを活用したコンテンツ制作・効率化を強みとし、プロンプト設計を含めた制作フローの最適化にも取り組んでいます。

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