ブログにAmazonアソシエイトの商品画像を使っている方は多いと思います。
例えばカエレバのツールなどを使って。
しかし商品の紹介と思えない場合にまで用いるのは「グレー」という意見もあります。
人によっては規約違反ないし著作権侵害とする意見もあるでしょう。
漫画村問題などで著作権リテラシーの高まっている現在では尚更です。
そこで本記事では、より安全に用いるため、画像に付け加えるべき一文を紹介します。
ただし私は法曹ではありません。
本記事を読むにおいては、そのことを踏まえてください。
また例文を用いる場合は自己の責任にてお願い致します。
なお、ブログ記事で著作権を侵害することなく安全に画像を用いる方法については、次の記事を御参照ください。
【2024年9月13日注意】Amazonアソシエイトの仕様変更と商品画像配信について
本稿を読む前に。
本年1月をもって、Amazonアソシエイトの仕様変更により商品画像が配信されなくなりました。
しかし私のサイトには本稿のように未だに画像が配信されているものと消えたものが混在しています。
Product Advertising API(PA-API)を用いて画像リンクを取得した場合は生きているようです。
こちらの方法でなら、現在もAmazonの商品画像を使うことができます。
付け加えるべき一文
本論に入ります。
画像キャプションに、次の文を加えてください
アフィリエイトとしての効果をあげたいときは、商品名を入れるのがおすすめです。
使用例
その1
その2
記入方法
画像ダイアログを開き、キャプションに記入。
どうして、この文章が有効か?
著作権法的観点からの理解
原則として著作権侵害にはあたらない
まず始めに、Amazonアソシエイトの商品画像を用いるのは著作権法的にどうかを説明します。
結論を申し上げると、
原則として著作権法違反にあたりません。それどころか、グレーですらありません
なぜなら画像ファイルそのものを利用しているわけではなく、画像ファイルへのリンクにすぎないからです。
いわゆる「そもそも論」的な話です。
また、Amazonアソシエイトのサイトにおいては「画像のみのリンク作成」ができます。
この事実について反対解釈をするならば、Amazon側は予めこうした利用を予定していると受け取ることも可能です。
ただし、
Amazonアソシエイトの画像ファイルを自らのサーバーにアップロードして用いた場合は事情が異なります
あくまでもリンクによって画像を利用する場合に限ることを御理解ください。
著作権侵害にあたりうる場合
リンクとしての利用であっても、「原則として」とした通り、例外が考えられます。
具体的には、
トリミングなどの画像加工を施した場合です
これは著作権の中でも著作者人格権の侵害となります。
著作者人格権は著作者本人に帰属し、譲渡ができないもの。
原則として不行使特約が設けられているはずですが、必ずしもそうであるとは限りません。
その場合、訴えられても文句を言えないところです。
実際にどうなるのかはわかりません……が、著作者人格権は名誉感情の問題。
リンクだからという概念は当てはまらず、侵害にあたる可能性はあります。
特にアイキャッチについては御注意ください
アイキャッチはテーマやプラグインが自動でトリミング加工してしまいます。
刑事だと「故意がない」としてもらえるかもですが、民事では過失認定される可能性があります。
Amazonの商品画像を用いるのはやめた方がいいと思います。
刑法としての著作権法違反はあくまで親告罪。
告訴されて、初めて罰せられるべき罪となります。
(厳密に言うと法解釈的には諸説ありますが、この理解で困ることはないはずです)。
しかしタカをくくってはいけません。
告訴するかしないかは著作権者の判断です。
また民事において損害賠償請求訴訟を提起される可能性もあります。
以上のリスクは頭の片隅に入れておいてください。
Amazonアソシエイト規約からの理解
Amazonアソシエイト規約において、商品画像を利用するための条件を引用します。
限定的ライセンス
本規約の条件に従い、本プログラムに関連してアマゾン・サイトの商品を宣伝し、エンドユーザをアマゾン・サイトに誘導するという限定的な目的に限り、甲は、乙に対して、(a)アソシエイト・プログラム・コンテンツを複写し、乙のサイト上に限り表示することおよび(b) アソシエイト・プログラム商標ガイドラインに従って、アソシエイト・プログラム・コンテンツの一部として甲が乙に対して提供する甲の商標およびロゴ(これらの商標およびロゴを「アマゾン商標」と総称します。)に限り、乙のサイト上においてのみ使用することのできる、限定的、取消し可能、譲渡不可、サブライセンス不可、非独占的、無償のライセンスを付与します。本第11条に定めるライセンスは、乙が本規約もしくは運営文書に基づくいかなる義務をも適時に遵守しない場合または本規約が解除された場合、それと同時に、直ちに自動的に解除されます。さらに、甲は、乙に対して書面にて通知することにより、本第11条に定めるライセンスの全部または一部を解除することができます。本第11条に定めるライセンスが解除された場合または甲が随時要請する場合、乙は、解除されたライセンスの対象となったまたは甲が要請したアソシエイト・プログラム・コンテンツおよびアマゾン商標の一切を、乙のサイトから直ちに除去、削除その他破棄するものとします。
引用元:Amazonアソシエイト・プログラム運営規約(11条)
ポイントは以下の箇所です。
アマゾン・サイトの商品を宣伝し、エンドユーザをアマゾン・サイトに誘導するという限定的な目的に限り
例え記事が商品紹介に向けられていなくても掲載画像経由で商品を購入する人はいます。
つまり宣伝&誘導になってないとは言えません。
画像のみを記事に利用したブログは星の数ほどにも上りますし、もし(Amazonがアソシエイトを取り消したという)事例があるならとっくに話題になっていることでしょう。
しかし、疑問の余地を打ち消すに越したことはありません。
これで規約上の問題は生じないものと、私個人としては考えます。
【2020/02/10追記】画像サイズの変更は規約に抵触しない
商品画像の加工は、規約上明文でアウトです。
では「画像サイズの変更」はどうなのでしょう?
Amazonアソシエイトのガイドラインから引用します。
・商品画像を加工する。
商品画像の加工はおやめください。画像のサイズを変更される際には、元のサイズの縦横の比率を変更しないようにしてください。(引用元:Amazonアソシエイトガイドライン)
「画像のサイズを変更される際には」→画像のサイズの変更が可能であることを前提とする文言ですので。
ただし元のサイズの比率は絶対に守ってください。
まとめ
著作権リテラシーが高まる一方、批判する人達全員が正しく理解しているとは限りません
無用なトラブルを避けるためにも、極力わかりやすい&説明しやすい方法で利用したいものですね
宣伝は商品画像そのものが興味を惹き付ける点において、明示的に機能を果たしています。